
子どもが急に怒る。
ちょっとしたことで泣く。
兄弟げんかになる。
親としては「どう声をかければいいんだろう」と悩むことが本当に多いです。
私もまさにそうでした。
だから作ったのが、**「子供のきもち」**です。
これは、子どもの感情が高ぶったときに、気持ちを言葉にしやすくし、親子で落ち着くきっかけを作るためのアプリです。
しかもこのアプリは、思いつきで作ったものではありません。
感情の言語化や、親による感情への寄り添いが子どもの自己調整に関わるという研究知見をベースに設計しています。感情コーチングは、子どもの自己調整や社会的適応と関連することが報告されており、親の感情への関わり方は子どもの情動調整に影響しうるとされています。
Contents
なぜ「子供のきもち」を作ろうと思ったのか
このアプリを作った一番の理由は、娘のためです。
娘は感情のコントロールが難しい場面があり、兄弟げんかや、悔しさ、怒り、不安が強く出ることがありました。
親としては毎回本気で向き合うのですが、感情が大きくなっているときほど、こちらの言葉は届きにくい。
「落ち着いて」「怒らないで」と言っても、当然うまくいかないことが多いです。
そこで考えたのが、
まず感情に名前をつけること
親が否定せずに受け止めること
そのあとで“今できる行動”を1つだけ示すこと
でした。
これは、いわゆる「気合いで我慢させる」方法とは真逆です。
感情を押さえ込むのではなく、分からないものを分かる形にするという発想です。

科学的に見ても、「感情を言葉にすること」には意味がある
子どもの感情コントロールは、単に性格の問題ではありません。
発達の中で育っていく力です。
研究では、**親が子どもの感情に気づき、言葉にして受け止める“感情コーチング”**が、子どもの自己調整や適応と関係することが報告されています。親の感情コーチングと、子どもの自己調整スキルや情動調整との関連を示した研究があります。
また、子どもの感情理解・言語・自己調整は相互に関わるとされ、感情にラベルをつけて扱えることは、情動調整の土台のひとつと考えられています。感情に関する言語能力と自己調整の関連は以前から報告されており、近年も、言語が情動調整の道具として働く可能性が議論されています。
さらに、子どもの情動調整は、その後の学校適応や学業面とも関連するとする研究があります。つまり、感情を扱う力は「その場で泣き止むかどうか」だけでなく、長期的にも重要な力です。
もちろん、アプリ1つで劇的にすべて解決するわけではありません。
ただ、感情に名前をつける、受け止める、落ち着く行動につなげるという流れには、研究的にも一定の合理性があります。
「子供のきもち」でできること
このアプリでは、子どもが今の気持ちに近いものを選ぶと、
- 共感する言葉が出る
- 今やることが1つ表示される
- 親向けの対応ポイントが見られる
- 履歴から最近の感情傾向を振り返れる
という流れで使えます。
ポイントは、子どもに情報を出しすぎないことです。
感情が高ぶっているときに、説明が長いのは逆効果です。
だからこそ、「今やること」は1つだけ。
親向けの情報は別で確認できるようにしています。
実際に娘に使ってみて感じたこと
ここは研究ではなく、私自身の実感です。
娘に試したとき、特に感じたのは、
怒っている最中に“気持ちを選ぶ”だけでも少し流れが変わることでした。
それまでは、
怒る
↓
さらに言い合いになる
↓
親も子も消耗する
という流れになりがちでした。
でもアプリを使うと、
今の気持ちを選ぶ
↓
「悔しかったね」「嫌だったね」と言葉で見える
↓
“今やること”を一緒に見る
↓
少し落ち着く
という流れが作りやすくなりました。
正直に言えば、毎回うまくいくわけではありません。
でも、ただ「落ち着いて」と言うだけのときより、明らかに入り口が作りやすいと感じました。
特に良かったのは、
親が感情を“評価”するのではなく、まず理解しようとする姿勢に入りやすいことです。
そしてもうひとつ大きかったのが、
機嫌がいい普段のときから触れておけることです。
感情が爆発しているときだけではなく、落ち着いているときに「うれしい」「かなしい」「くやしい」といった言葉に親子で触れておく。
そうすると、いざ強い感情が出たときにも、その言葉にアクセスしやすくなります。これは、情動調整が日常の関わりの中で育つという研究的な見方とも合っています。
このアプリは、親を責めるためのものではない
ここは強く言いたいところです。
子どもが怒ると、親はどうしても「私の対応が悪かったのかも」と思いがちです。
でも現実は、親も忙しいし、余裕がない日もあるし、毎回完璧にはできません。
だから「子供のきもち」は、
親を評価するアプリではなく、
親子が少しでもラクになるための補助輪として作っています。
- どう声をかければいいか迷う
- 感情が爆発する前に何とかしたい
- 最近の傾向を振り返りたい
- 科学的に納得感のある形で使いたい
そんな人に使ってほしいです。
こんな人におすすめです
- 子どもの怒りや不安への対応に悩んでいる
- 兄弟げんかが多い
- 感情の切り替えが苦手な子がいる
- 「気持ちを言葉にする練習」をしたい
- 根性論ではなく、納得感のある方法を試したい
これから目指したいこと
今はまだ発展途中ですが、目指しているのは、
**“子どもの感情コントロールを助ける、家庭で使いやすいツール”**になることです。
子どもの感情は、なくすものではありません。
怒りも、不安も、悔しさも、全部その子の大切な反応です。
だからこそ、
「ダメ」と押さえ込むのではなく、
分かる形にして、扱えるようにする。
そのサポートをしたいと思っています。
まとめ|「子供のきもち」は、感情を否定せず、扱えるようにするアプリです
「子供のきもち」は、
子どもが感情的になったときに、ただ我慢させるのではなく、
- 気持ちを言葉にする
- 親が受け止める
- 落ち着く行動につなげる
- 振り返って傾向を見る
という流れを作るためのアプリです。
研究的にも、親の感情コーチングや、感情理解・言語・自己調整の関係には一定の裏づけがあります。
そして私自身、娘に使ってみて、**少なくとも“前より入り口ができた”**という感覚があります。
もし、子どもの感情対応に悩んでいるなら、
一度こういう形を試してみる価値はあると思っています。








